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アイスショーレポートNo.43 ~notte stellata in 宮城 11日

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3月11日。
宮城県民の私にとってもやっぱり特別な日です。会場へは娘と2人で向かいました。グッズを買ったり出店されているブースを見たりというのは前日に済ませていたので、到着してそのまま会場に入りスタンド席に着きました。この日は…羽生さんが最初に登場した瞬間から、普段のアイスショーとは空気が全然違うように感じました。

notte stellata』はすごくキレイで…羽生さんが空から星と一緒に降りてきて舞っているかのよう…とても幻想的な雰囲気。不思議と当時の風景と記憶が一気に蘇り、満天の星空を見上げているような感じでした。

羽生さんの最初の挨拶は声が震えていて今にも泣き崩れてしまいそうな…そのまま倒れてしまうんではないかと思うほど。私は胸が苦しくなり、同時にとても心配になりました。でも、その後に続く皆さんの演技がとても温かかったです。羽生さんを含め会場全体を包み込むようで、なんだか安心感と心強さを感じ「ああ…よかったな」と。

前半最後の内村さんとのコラボ、2人ともとても力強かった。とても厳かで華やかで、見ていて鳥肌が立つほどゾクゾクしました。2人のうちどちらかが強すぎても弱すぎてもダメだろうし、強い決意や信念がそこにないと成り立たないんだろうな。内村さんと羽生さん、2人がそこにしっかりと存在するからこその世界観であり、重厚感です。本当にすごいものを見せていただきました。

休憩時間…娘はなぜかザンボが大好き。休憩時間はひたすら製氷作業するザンボを愛でていましたw。そして、席に戻った私に「ちょっと聞いてよ!ザンボが3台も出てきたんだよ!3台だよ3台!見て!すごくない?…かわいい~ザンボ」と、写真を見せられましたww。

後半は元気に楽しく始まりました。『ダイナマイト』でスクリーンとリンクに映る巨大な羽生さん・・・話には聞いていたけれど、実際見ると心臓によくない(娘は隣で声にならない声を上げていました…笑)。

再び内村さんの床の演技、テレビではもちろん何度も拝見していましたが、実際に見たのは初めてです。軽やかで美しくて…羽生さんと同じように重力が存在していないかのよう。やっぱり生で見ると迫力が違いますね…音も違うし、内村さんの息づかいも聞こえるので臨場感がすごかったです。内村さんの体操、他の種目もぜひ見たい!

『春よ、来い』
11日の公演から今は少し日が経ちましたが、いまだにうまく言葉にできません。これまで何度も見てきたはずなのに、これまでのどの演技とも違う…見たことがない「春よ、来い」。とてもとても美しい、けれどそれだけではなかった。

途中のスピンの時だったでしょうか…羽生さんから、何かを絞り出すような叫びにも似た声が漏れました。本当に体中からすべてを絞り出すような…何か苦しんでいるかのような…。一瞬、気のせいかな…と思ったのですが、娘も同じように聞こえたと言っていたので、きっと声を発していたのだろうと思います。

最後は空に祈りを捧げているようでもあり、伸ばした指先からは無数のキラキラした光が見えたように感じました。この日の「春よ、来い」は、何か特別な気がして…心が熱くなり、悲しくはないのに気がつくと泣いている…心が浄化されていくようでした。

羽生さんの最後のご挨拶
言葉に詰まりながら、ここがどんな場所だったか…ということをお話ししてくれました。そしてこの公演の開催への思いや願いを。

この3月11日は特別な日だということはもちろん、アイスショーが開催された「グランディ21」も特別な場所であるということ…12年前を経験しているので私も当然知っています。「グランディ21」は、震災後から6月末頃まで遺体安置所として使われました。その後、取り壊そうかという話があったと聞いています。

でも、施設の改修などが8月末まで行われ、改修直後の2011年の9月に『ディズニー・オン・アイス』が開催されることが決まりました。この公演が開催されることで「グランディ21」の存続も決定したのではと思っています。当時まだ小さかった子どもたちを連れて私も見に行きました。はじめはあの場所に行くことに戸惑いはありましたが、久しぶりに見るキラキラした世界でとても生き生きと嬉しそうにしている子どもたちを見て、来てよかったと思いましたし、開催する決断をしてくれたことにとても感謝しました。

同じく9月には桑田佳祐さんのライブも開催されました。一番最初に「青葉城恋歌」を歌ってくれたと聞いて涙が出るほど感動した記憶もあります。その後、これまでにたくさんのイベントやスポーツが開催されています。

3月11日に「グランディ21」で公演を開催するということ…たぶん、すごくつらさもあったんじゃないかな…と思います。でもそのつらさと向き合いながらも前へ進もうと覚悟している羽生さんの思いの強さを、改めて感じました。

悩んだり苦しんだりしながらも、この12年間、故郷にずっと寄り添い大切に思ってくれている羽生さん。本当にありがとう。大切な日に大切な場所で滑ることを決意してくれて本当に本当にありがとう。いつもどんなときも応援しています。

今ある命を、今の時間を、真剣に幸せに生きていきたいと思います。

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メンバーさんより~11日ライブビューイング~

3月11日はチケットがなかったのですが、現地で皆さんと共に過ごしたくて宮城の映画館に行きました。前日に会場で観たときと違い、どこかピンと張り詰めた空気を感じました。冒頭の『ノッテステラータ』は彼自身が発光していたのではないかと思うほどの壮絶な美しさで、なおかつ魂のこもったスワンでした。

そして『春よ、来い』。テレビでもリンクでも何度も観てきたはずなのに、今日は今まで見たことのないほど激しく、切なく、力強いのに優しさがあり・・・。彼の想い、葛藤、祈りがほとばしり、見ていている人の心の琴線に触れるような渾身の『春よ、来い』でした。

最後のご挨拶の一言ひとことに涙が止まらず…。被災地から遠い地にいた私でさえも、あの日を思い出してこんなにも心を揺さぶられているのに、一緒に観た地元のお友達の気持ちはいかばかりかと…。彼がずっとぶれずに伝え続けてくれていること、私も大切にしていきたいと思います。下の写真は、関西の映画館でお友達が撮ってくれたものです。

 

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~「notte stellata in 宮城 10目」~はこちら

~「notte stellata in 宮城 12目」~はこちら

>>>その他のショー・試合レポもぜひご覧ください。アイスショーレポートは2015年のFaOI幕張から書き続けています。