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11日〜忘れない〜

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11日~久慈市 もぐらんぴあ

Gold Wingでは毎月11日に被災地に寄り添い、あの日を忘れないという思いを込めて記事をアップしていきます。

今月は東北在住のメンバーより投稿いただいた記事を紹介させていただきます。

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ゴールデンウィークに岩手県久慈市の地下水族科学館もぐらんぴあに行ってきました。この水族館は東日本大震災による津波で全壊してしまいましたが、5年のときを経て今年の4月23日に元の場所で再開したばかりです。もぐらんぴあは、震災前にも子供を連れて行っていた大好きな水族館でした。震災前のもぐらんぴあといえば、水族館自体の規模は小さいかもしれませんが、生きたサンゴの水槽があったり(サンゴの飼育は難しく、通常水族館で水槽に入っているのは人工のサンゴなんです)、ヒカリキンメダイの群れを暗闇で見ることが出来たりとマニアにはたまらない水族館でした。人気のトンネル水槽は青い光に包まれて本当に海の中にいるよう。その中に小さいけれどメガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)がいるのが嬉しかった。そして、小さなアオウミガメが元気よく泳いでいるのが印象的でした。

2011年3月11日、海のすぐそばにあったその水族館が津波で全壊。楽しい思い出の場所が壊れてしまったというニュースに、言いようのない喪失感を覚えました。生き物も数匹残してほぼ死んでしまった。でも、あの小さなアオウミガメが生き残って、八戸市の水産科学館マリエントに避難してきているというではありませんか。アオウミガメの名前はカメ吉といいました。マリエントにもカメ吉に何度も会いに行きました。避難してきてすぐのころは、ストレスなのか餌も食べなかったというカメ吉ですが、元気になってすくすくと育って大きくなっていく様子を5年間見守ることが出来ました。こちら、2015年春に撮影したカメ吉です。

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また、久慈市ではもぐらんぴあが「まちなか水族館」として久慈駅近くで営業していたので、そこにも何度か足を運びました。店舗だったものを改装した建物でしたので、大きな水槽はありませんが、もぐらんぴあを応援する「さかなクン」が寄贈した魚たちや、綺麗なクラゲが小さな水槽に泳いでいました。また、随所に子供が遊べるコーナーがあり、手作りで心が温かくなるような水族館です。そして、震災当時の様子と復興への道のりを記録した写真パネルの展示コーナーもありました。
震災後のもぐらんぴあ、およびまちなか水族館開館までの様子はこちらのサイトをご覧ください。
YELL NIPON
MUSEUM ACTION

さて、再建再オープンしたばかりのもぐらんぴあは、岩手県内外から来た人々の車で駐車場から大賑わいでした。誘導されてやっと車を止め、入口の方に向かって歩いていくと見えたのが、50メートルはある長蛇の列。まさかとは思いましたが、やはり入場待ちの列でした。

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30分くらい並んだでしょうか。いよいよ建物内に入ります。震災前は入場口のある建物は1階建てで、そこから地下に入っていくようになっていましたが、新しい4階建てのビルが出来ていました。チケットを買い、まずは地下水族館の方に。懐かしい光景がそのまま広がっています。そのまま震災前にタイムスリップしたような錯覚に陥りましたが、通路の壁に津波でここまで浸水したという表示があり、ここは全壊して蘇ったんだと改めて思い出させてくれました。

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いよいよトンネル水槽へ入ると、メガネモチノウオが泳いでいる!震災前と同じ魚が泳いでいたことにまず感動です。そしていましたカメ吉!元気に泳いでいます。本当によかった(*^-^*)

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水族館を後にして、次は新しくできた4階建てのビルの上階へ。3階は防災展示館になっていました。久慈市の沿岸を襲った津波の写真や震災直後の久慈市内の様子の写真とともに、防災に関する展示や、防災の本が置いてありました。
4階はさかなクンコーナーです。さかなクン直筆のイラストやイラスト入りの白衣が展示され、さかなクン寄贈の魚が水槽で泳いでいました。建物内を一通り見学した後は、建物の外の出店で腹ごしらえです。こうして三陸の海の幸がいただけることに感謝です。

東日本大震災で被害を受け一時閉館を余儀なくされた展示施設のうち、もぐらんぴあは復活まで時間がかかったほうかと思います。一方で岩手県山田町の「鯨と海の科学館」のように、いまだ復活再開に向けて奮闘中の施設もあります。世界最大級のマッコウクジラの骨格標本が見られる「鯨と海の科学館」の復活も待ち遠しく思います。
鯨と海の科学館ブログ「山田吠え~る日誌」(公式HPは閉鎖中)

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